SSブログ

認知症患者の徘徊による列車事故で遺族に賠償請求 [ニュース]

医療の進歩もあり、これまでに無いほど人の寿命が延び、益々高齢化社会が進み、それに伴って認知症を患い、その家族が介護を余儀なくされている。

それぞれの家庭にはそれぞれの事情が存在し、24時間つきっきりで監視し、認知症患者を見守り続けることなど物理的に不可能である。
認知症の方が徘徊して線路などに侵入してしまい、事故につながってしまったり残念ながら衝突し死亡した場合、電鉄各社によって対応は違うようだが、ほとんどの場合いくらかは損害賠償というカタチで賠償金を請求することになる。

電鉄側としては、事故に伴って起きる代行輸送や列車の間引きなど、通常の営業を妨げられたという事実だけで、遺族に対して損害賠償請求するが、列車の運営においては問題が全くないのかどうかという疑問が残る。

例えば、ホームからの転落によって亡くなる事故や尼崎の脱線事故につながった社員教育のあり方など、問題視されながらも長きにわたって放置され、何の対策も取られてこず事故に至っているという事実がある。以前にも書いたように、同じ過ちが教訓とならず事なかれ主義を決め込んで対策を取らない。ようやく転落防止の取り組みが始まっているようだが、それまでに何人の尊い命が失われてきたのだろうか?

電車は新幹線とは違って踏切の数が多く、そのほとんどがクルマや歩行者と同じレベルにあるため、フェンスを付けただけで侵入を防ぐことは難しく、踏切などからはすぐに侵入することができてしまう。
だから警報器がある、だから看板を設置した、だから........
列車が走り出してから何十年と時が過ぎ、おそらく様々なケースの事故が起きてきただろう。そう考えると想定できる問題の数も膨大にあるわけで、その都度見えてわかるような取り組みがなされていてもおかしくはないように思う。

当然国としての取り組みや賠償に関して一部まどうような制度を設ける必要が出てきそうだが、それは電鉄会社における取り組みありきのことだと思う。これまでと同じように事業を行い何の取り組みや努力がないのであれば、賠償などする権利すらない。

高齢化社会という事実がある。
高齢者が多くなれば認知症などで徘徊するケースが増えてくることもわかる。
ならば今後はこうすべきだという指針を早期に示すべきだと感じる。

認知症の家族を持った家族の努力や苦労は、電鉄会社のそれよりも何倍も大きい。
それを単純に、損害を出したな!そしたら賠償だ!なんてあり得ない。
そんなことで儲けようとでも思っているのだろうか?

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。