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ジャポニカ学習帳から昆虫が消えた [ニュース]

小学生の頃はワクワクした気持で使っていたこのノート。

来年45周年を迎えるそうだが、悲しい出来事が起こっているようだ。
表紙の昆虫が気持ち悪いという子供たちが続出し、近年は花の写真などに変えられているという。

今小学生を持つ親の世代としては、まだこのノートに親しみを感じて使用していただろう。しかし、その子供となれば環境は大きく変わってしまい、あたりを見渡せば都市化が進み、簡単に自然に触れることが少なくなってしまい、わざわざ自然のある場所に車か何かで向かわなければならなくなった。

ずっと以前に、魚には骨がある、牛乳が牛の乳を搾ったもの、売られている肉は生きている動物から切り取ったもの、それぞれを全く認識していない子が多いと知った。いかに自然そのものとふれあっていないのか、そこまで教えなくても勝手に学んでいた昔の子供とは違い、以前には普通教えなかったことまでを教えなければならない現実があることに気付いた。

様々な娯楽が増え、ある種お金さえ出せば何でも手に入るような環境に馴染んでくると、わざわざ原始的な遊びを取り入れる必要性など感じなくなるのだろう。記事には、親や教師も気持ちが悪いと感じていると書かれてあったが、子供たちがそう感じるからということなのだろう。

おそらく今の子供たちは、虫や魚などの生き物を手で触ることに抵抗を感じる子達が多いだろう。そこから感じる命の尊さや、ある種の残酷さを知ることなく大人になると、命あるものに対する接し方が全く異なり、感覚的なズレや歪みが生じかねない。

日本は年々都市としての近代的な環境を求め、空いた土地を見つければビルやマンションで埋め尽くそうとする傾向にあり、昔そのままの環境を平気で経済活性のためだけに痛めつけている。ちっぽけなことかも知れないこのような話題でも、環境だけでなく社会や教育、今後の日本のあり方に対する強いメッセージを確実に感じる。

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